甲状腺に関する血液検査
2022年より甲状腺に関する血液検査測定装置(アキュラシード)を導入しております。これにより甲状腺ホルモンや甲状腺自己抗体、甲状腺腫瘍マーカーについては採血後30~40分程度で測定結果が分かるようになりました。また、2024年より血算測定装置を導入し、血液中の白血球数や赤血球数、血小板数が院内で測定できるようになりました。甲状腺の薬による副作用が起こっていないか、炎症や貧血がないかなどをすぐに確認することが可能です。
院内検査機器を用いて、迅速な甲状腺疾患の診断、治療計画のご提案に努めております。
超音波(エコー)検査
超音波を使って、体内の病変を調べる検査です。
当院では主に、甲状腺、頚動脈、腹部の検査を行っており、検査時間は10~15分ほどです。(検査内容によって時間は変わります。)
近年の超音波診断の技術や機器性能の向上により、今まで見つけることが難しかった微小ながんを見つけることができるようになってきました。がんの種類にもよりますが、小さながんでも悪性度が高いものがあり、早期に発見し、対処していくことが重要です。超音波検査は被ばくもせず痛みもない、短時間で行える検査ですので、定期的な検査をおすすめします。
なお、甲状腺エコーで悪性度が高いと思われる所見やしこりのサイズが大きい所見などがみられる場合は、より詳しい検査(細胞診など)を行ったり、甲状腺の手術を専門とする外科医をご紹介したりすることも可能です。
その他のエコー検査でより詳しい検査が必要と判断した場合においても、専門医にご紹介することが可能です。患者さまの不安を少しでも軽減することを大切にしておりますので、何か気になることや不安なことがあれば、遠慮なくおっしゃってください。
※甲状腺や頚動脈の検査は首まわりが開いた服装を、腹部の検査は上半身がまくり上げやすい服装をお願いします。
穿刺吸引細胞診検査(甲状腺)
エコーで確認しながら甲状腺のしこりに針を刺して中の細胞を採取し、しこりがどういうものか(良悪性など)を調べる検査です。
「首に針を刺す」というと恐怖や不安を感じる方も多いと思いますが、採血と同じくらいの細い針を使用するため痛みは少なく、経験豊富な医師が細心の注意を払って行っておりますので、安心して検査をお受けください。もしも不安なことがあれば、医師やスタッフに何でもご相談ください。
細胞診の診断は専門施設の病理医に依頼しているため、結果が出るまでに1~2週間ほどかかります。
心電図
甲状腺機能亢進症、低下症ともに心臓に負荷がかかることがあるため、心電図による評価を行うことがあります。
甲状腺機能亢進症の場合には、心臓の動きが速くなったり(頻脈)、胸のドキドキが強く感じたりする(動悸)ことがあり、逆に低下症の場合には、心臓の動きが遅くなる(徐脈)ことがあります。
必要時には連携している専門の医療機関をご紹介いたします。